江南高校25回生修学旅行 (5月26日〜5月28日

第1日目 大阪・神戸研修
環境:海遊館、大阪ガス科学館


国際理解:JICA(大阪国際センター)、Pia(関西国際交流団体協議会)、コリアンタウン・南京町商店街振興組合事務局
医療・福祉:川村グループ・先端医療センター、大阪府立介護実習・普及センター、武田薬品工業株式会社、南歯科クリニック
情報・科学:松下電器技術館
社会・文化:大阪高等裁判所、大阪企業家ミュージアム、安藤スポーツ食文化振興財団、国際文学館、国立民族学博物館、
大阪城天守閣、白鶴酒造資料館、神戸市立六甲アイランド高等学校、UCCコーヒー博物館

神戸ポートピアホテル宿泊



第2日目 広島へ移動後、呉市で研修
大和ミュージアム、呉市クラス別研修



安芸グランドホテル宿泊


第3日目 宮島・広島市内で研修後、帰途に着く。
厳島神社

原爆ドーム、平和記念資料館

修学旅行を終えて
                                      2年学年主任  小川 芳範 
 総合的な学習の時間「探Q」を取り入れて2年目の修学旅行は、各活動をより充実させて臨みました。まず、「探Q」の課題研究における研究テーマ設定について、大阪神戸研修を視野に入れた研究テーマ設定を1年次の段階から取り組んだこと。次に、大阪・広島間の移動時間短縮のため、2日目も新幹線を利用したこと。そして、2日目訪問地の呉と3日目訪問地の広島を併せて平和学習の機会と捉え、春休みに「広島・呉研究レポート」を課して事前学習を実施し、現地見学に臨んだことなどがあります。
 さて、旅行は天候にも恵まれ、とても充実した2泊3日となりました。1日目の大阪神戸研修は、各グループの課題に沿った研修地を訪問、見学だけでなく講義や体験学習を実施し、この成果は後日各自がまとめ、6月15日に文化会館において代表10グループが全体報告会として発表しました。2日目・3日目の呉・広島では、大和ミュージアム、造船工場や海上自衛隊基地のみえる街並みの見学などや体験、原爆ドーム・平和記念資料館などの見学を通して近代日本の歩んできた光と陰や戦争の悲惨さと平和の大切さなどを学ぶことができました。
 旅行中の生徒を見ていて感じたことの一つに、修学旅行の意義とは非日常の体験を通して日頃忘れかけてしまっている純粋な感動や真剣な眼差しを取り戻すことにあることだと思いました。このような経験により生徒はまた一つ人生の財産を持つことができたと思います。
 修学旅行を終えた今、「探Q」は進学意識の高揚を目標とした大学研究が始まります。気持ちを切り替え、進路実現に向けて日々の学習を頑張りましょう。


修学旅行の印象
                                            2年4組  渡邉  
 5月26日、修学旅行出発の日。青く晴れ渡った空とともに、私達の顔も自然と笑いでほころび、期待感があふれていた。
 1日目は、これまでの探Qの総決算として班ごとでの大阪・神戸研修にでかけた。それぞれの研究分野に関する施設に行き、講義をしていただいたり見学させていただいた。
 私は国際文学館に行った。講義の内容は興味深いもので、また明治時代の雑誌などの貴重な資料も見せていただいた。案内してくださった方の「本はひとつの文化」という言葉がとても印象に残った。
本は、その時代の背景や思想を隠し持っていたり、作者の願いが子どもの夢になったりするのだと気付かされた。
 2日目は呉市をめぐった。呉市は第二次世界大戦以前から優れた造船技術を持ち、軍港の街として栄えた。街並みは、ちがう時代や国を思わせるほど不思議な雰囲気があった。造船工場のすぐ隣には海上自衛隊の基地があった。日本の自衛艦や世界各国の戦艦のために使われる造船技術でなく、争いのない世の中で、世界中の人々に受け入れられる造船技術を持つことができたらいいと思った。
 3日目は宮島と広島市をめぐった。原爆ドームは、写真で何回も見たことがあったが、実際に目の前にすると感極まるものがあった。
60年前にここに世界初の原爆が落とされ、多くの人々が亡くなったのだ。平和ボケしている私達に、忘れてはいけないものを教えてくれている。原爆慰霊碑に書かれた「安らかに眠って下さい。あやまちは二度とくり返しませぬから。」の言葉の重みを知った。
 私の3日間はこんな風にして過ぎていった。正直、成り行きで修学旅行委員長となった私が修学旅行に関する様々な場面でしゃしゃり出てしまって…と、日曜日の夕方のようなセンチメンタルな気分におそわれたりもしたが、やってみてよかったかなというのが率直な思いだ。
この役割にいたことで、この旅行をより客観的にも、主観的にも見ることができたと思う。
 この旅行に関わる全ての人に感謝の気持ちをもつこと。それぞれの楽しさを見い出すことのできる旅行であること。集団生活と言われる中で、その輪を大切にすること。そんな旅行にしたいと思っていた。
 簡単そうで難しいことだが、この旅行でいくつか感じたことがある。自由の中にある責任、楽しさの中にある節度、当たり前の中にあるありがたさ。また、集団生活の中で決まりを守るということは、単に「決まりを守る」ことを意味
するのではなく、まわりの人達に対する気遣いや思いやりも含んでいるということ。
 私達が年をとっても、思い出は年をとらないから、10年、20年、30年経ってもアルバムを開いてほほえむことのできる3日間だったと思う。高校3年間の中でのこの3日間は何百分の一にすぎないだろうが、私達にとって、きっと、それ以上のものだ。